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2016年 冬休みに読んだデザイン本

 

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Term1 で使用した教科書

Term1

 

 

Graphic Design: The New Basics: Second Edition, Revised and Expanded
Ellen Lupton Jennifer Cole Phillips
Princeton Architectural Press
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Design1のクラスでの指定教科書。

 

In Graphic Design: The New Basics, bestselling author Ellen Lupton (Thinking with Type, Type on Screen) and design educator Jennifer Cole Phillips explain the key concepts of visual language that inform any work of design

とAmazonの紹介文にもあるように、デザインについてのKey conceptsがわかりやすくまとまっている。

 

 

Graphic Design: A New History, second edition
Stephen J. Eskilson
Yale University Press
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<第1Term> Design1クラスで学んだこと Part3

Term1

第1タームでのDesign1クラスでの課題についてつらつら述べてきたけれど、結局やっていたこととしては、

 

  • デザインプロセス(大量のアイディア出し→ラフ作成→最終作品作成)を身体に叩き込む
  • デザインの基礎(Dot,line,Shape,Unity, Contrast, Balance, Symmetry, Asymmetry,Texture,Value, Depth, Volume Gestalt)についてこれまた身体に叩き込む

ということだったのではないかと思う。

 

大事なことは理論(概念の理解)→実践で、私は課題をやる時にはテーマについて言語化されたものを側に置いて、"Contrast includes variety of size, shape, texture"だから、ここではこの形をここに置こう、というようにやっていた。

 

これは私が文学部の出身で、まず言葉によって現実を定義するということに慣れているからなのかもしれないが、ただ闇雲に手を動かすのではなく、わからなくなった時には一度言葉に戻りそこからまたイメージを膨らませて作っていくというのが合っていた。

 

また、それぞれの課題をやっていると普段見過ごしていたものが突然目に入るようになり、(例えばTextureの課題をやっている時は、樹木の模様を見て、あるいは家のブロックを見て、Textureだと感じるなど)、他の作品を見た時に、これはGestaltのclosureを使っていると言語化できるようになった。

 

今までは文学の言葉によって現実を異化するという方向でしか知らなかったので、現実(目に見えているもの)を概念によって抽出、分解することにより新たな見え方が生まれてくるということが新鮮で、何歳になっても新しいことを学ぶ醍醐味だなと感じた。

<第1Term> Design1クラスで学んだこと Part2

Term1

Design1のクラスで学んだこと続き。

 

3つ目の課題はアルファベットを使ったものだった。

Assignment 3: Balance: Contrast + Symmetry/Asymmetry

自分の名前のアルファベットを使ってContrastとSymmetry、ContrastとAsymmetryを表すCompositionを作成する、というもの。最終提出作品は2つ。

 

Procedure

  1. 指定されたフォントの中から、自分をよく表していると思うフォントを選ぶ。私はFrutigerとGaramondを選んだ。

  2. それぞれのCompositionごとに4インチ×4インチのサムネイルを15個。なので15×2=30サムネイルを作成。アルファベットはトレース台を使ってトレースした。

  3. 8インチ×8インチのサムネイルを各Compositionごとに5つ作成。5×2=10ラフ。

  4. ファイナルは12インチ×12インチで(ここ重要)ガッシュの黒のみ使用。

 

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トレース台が必要になり、急いでアマゾンで購入。安い、けど使用感に特に問題なし。Huionというブランドは初めて聞いたけど中国のメーカーらしい。カナダに来てから安くてデザインも合格点というものが大体中国製ということが多くて頼もしい。 

 

感想

アルファベットを重ねて、シルエットで切り取って、原型が分からなくなるくらい塗り潰して、シンメトリーとアシンメトリーを表現するという今回のお題。中々アルファベットを重ねても面白い形が生まれてこなくて難しかった。自分の名前のイニシャルという縛りがなければもっと色々な形が試せたのだろうけど。

そして、ガッシュをファイナルで使うという縛り!!ガッシュってなんて塗りにくいの!!そして高いの。この時はまだ、次の課題でもガッシュに苦しめられるとは知らなかったのだった...。

 

Assignment 4: Value, Depth and Volume

遠近感や奥行きや物の形(3D)を表現することを目的とした課題。Value, Depth, Volumeの表し方について様々な例を見た後で、物の写真を撮りそれらを組み合わせてCompositionを作る。最終的な提出物は6つのパネルからなり、6つのパネルはそれぞれValue, Depth, Volumeを表すが、6つのパネルを合わせて見たときにさらに全体としてValue, Depth, Volumeが表されているようにする。

 

Procedure

  1. 構内の写真を少なくとも48枚撮影する。

  2. 撮影した様々な物の形を分解し、時に拡大し組み合わせ、Value, Depth, Volumeが表現されているCompositionを考える。サムネイルは9つ作る。手書き。

  3. サムネイルからさらに発展したものを3つ選ぶ。

  4. ファイナルは1つ。使える絵の具はガッシュの黒と白のみ。混ぜて灰色を作るのはOK。

 

構内の写真。普段そんなにじっくり見ない物の形がかっこよくて驚く。

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感想

なぜまたガッシュ?Why??という感じで、何時間ガッシュと格闘したのか。細かいところが塗りにくいのなんのって...。このValue, Depth, Volumeについてやっていた時というのはちょうどDrawingの授業で遠近法についてやっていた時で、課題がちゃんと連携していてすごい!と思ったのだった。 

 

 

Assignment 5: Gestalt

ついにTerm1の中での最終課題。この短いTermの間に課題詰め込みすぎだよ!とクラスメート皆ここら辺までくるとグロッキーになっていた。 最後の課題はGestalt。まずGestaltの概念について学び、

– equilibrium

– proximity

– continuation

– similarity

– closure

の中から3つ、自分が使用するテクニックを決める。それらを使い3つのファイナルを作成する。ただし、3つともに共通したテーマがあり、Unityが感じられるものであること。私は、equilibrium, continuation, closureを選び、テーマは詩人石原吉郎の詩「花であること」の花を表現するとした。

 

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Procedure

  1. テーマを決定し、Gestaltの手法の中から3つ選ぶ。10のサムネイルを作る。

  2. サムネイルから2つ選び、実際のマテリアルを使って試してみる。

  3. ファイナルを作成。色はモノトーン以外、マテリアルについて指定なし。

感想

今回の課題では、画材も何もかも自由ということでクラスメートの中には木を彫ったり、ものすごくプリミティブな方向に走ったり、毛糸を使ったり、建築的な物を作ったりそれぞれの個性が全面に出ていて面白かった。

 

私が提出したファイナルのうちの1つ。Closureを表したかった。

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<第1Term> Design1のクラスで学んだこと Part1

Term1

第1Termの中でDesign1のクラスは1週間で9時間あった。時間数に比例するかのように課題の量は多かった。激重だった。大体2〜3週間単位で課題が発表され、授業時間中課題に取り組み、疑問があればインストラクターに質問するという形で進んでいった。

 

Design1では課題5つ、グループプレゼン1つ、テスト1回が4か月のTerm中の間に課されることになった。それぞれの課題の内容は以下。

 

Assignment 1: Dots, Lines, Shapes - Arrangement & Response

6つのcompositionをそれぞれのお題に沿ってdots, lines, shapesを使って表すというもの。

 

例えば

 

Composition 1 - Using only dots with horizontal and vertical lines, design a composition that emphasizes confrontation and tension

 

というような感じ。これがあと5つある。

 

ただ、提出作品だけを作れば良いというものではなく、過程の作り方も細かく指定された。

 

Procedure

  1.  3インチ×3インチのサムネイルをそれぞれのCompositionごとに最低でも10個。つまり6×10=60サムネイルを作る。

  2. 5インチ×5インチのラフをそれぞれのCompositionごとに最低でも3個。つまり。6×30=30ラフを作る。

  3. 8インチ×8インチのファイナルを6個。ちなみに全て黒い紙を切って、白い紙に貼ることにより完成させること。

 

雑感

 この課題はもう本当にほんとーに大変だった。まず入学して初っ端の課題がこれである。洗礼をバッチリくらった形に。そもそも60サムネイルを作るだけでもゼイゼイだったところをファイナルが紙を切ってだと〜〜〜〜??そしてそれが6つ〜〜〜〜??となる。制作期間は2週間半ほど。当然にこの科目以外からも課題は出ていたので、日本の大学とはどうやら様子が違うようだということを瞬時に学ぶ。

 

 

なんとか課題を提出し、もうDots, Lines, Shapeは見たくない...となったところで、次の課題へ。

 

Assignments 2:  Texture - Arrangement & Response

Unity と Contrast を Textureを使い表現する。最終提出作品は2つ。

 

Textureは

  • A. Tactile Texture
  • B. Texture captured from direct observation
  • C. Invented textures via mark-making
  • D. Textured via rubbing

をそれぞれの種類ごとに5つ収集し、A~Dの中から2つを組み合わせてUnity と Contrastを表現したCompositionを作る。。

 

Procedure

  1. 5インチ×6インチのサムネイルを各Composition毎に15個作る。つまり、15×2=30サムネイルに。

  2. 7.5インチ×9インチのラフを各Composition毎に5個作る。つまり、5×2=10ラフ。

  3. 10インチ×12インチのファイナルを2個。

 

このように、課題制作中は机の上が工作状態に。

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雑感

Assignment1の洗礼を受けたからか、サムネイル30で良いの?ファイナルも2つ?楽勝じゃんというようなノリだったけれど、Textureを集めるのに時間がかかった。また、Textureの組み合わせで統一感を出すのも、サムネイルではよく見えたものが、実際に組み合わせると変だったりして難儀した。

 

制作方法が細かく指定されるのが面白いなと思っていたけれど、これはデザインプロセスを叩き込もうとしているのかということがここら辺でわかってきた。大量にアイディアを出し(サムネイル)→それらをブラッシュアップし(ラフ)→最終的なアウトプットをする(ファイナル)。ファイナルを作るのには最低でもこれくらいの時間と頭への負荷が必要ということが身体にゴリゴリと刻み込まれる感じで、思考方法が課題を通じて染み込んでくるの、勉強になるし、この学科のカリキュラムにとにかくついていこうという気持ちになった。

 

Term1が終わってからの英語力の変化と課題

英語

入学前の英語力はTOEIC800でIELTSジェネラル6.5だった。留学するにあたって最低限の英語力といった感じだったと思う。実際カレッジに入って、カレッジで学ぶにあたりかなりギリギリの英語力だったということがわかった。

リスニング

コース入学時は既に1年6か月カナダに滞在していたこともあり、入学前の事務手続きやオリエンテーション等は特に問題もなくスムーズに進んだ。

 

問題は、授業が始まってからだった。カナダに1年6か月滞在していたと言っても普段接することが多かったのは非ネイティブの英語で、完全なネイティブリスニング環境に入るのはこれが初めて。

 

まず驚いたのが、そのスピード。速い、とにかく速い。若者だから話すのが速いのかと思いきや、インストラクターも速い。初日はビビり倒していたし、これはやっていけるのか...?と顔面蒼白で帰路に着いた。

 

しかし速さにも慣れるもので、聞き取れなければ後でインストラクターかクラスメートに確認すれば良いと開き直ってからは、リスニング恐るるに足らずといった風情で講義にのぞんでいた。この4か月で最も伸びたのはリスニング力なのではないかと思う。

 

ライティング

思ったより多かったのがライティングの機会。美術館に行って、ギャラリーレビューを書いたり、パブリックアートを見てアートレビューを書いたり、CMを見てそのレビューを書いたり、普段メールで短文を書くくらいだったので、まとまった英語を書くのが初めての体験で辛かった。チューターの人に意味がわからない、論旨が繋がってないと言われながらせっせと直してはまた書いてをしていた。(最後の方ではチューターの人に見てもらう時間では終わらず、クラスメートに添削をお願いしたりしていた)。

 

指摘される間違いで多かったのが、冠詞、文脈に沿わない単語の使用、接続詞の使い方等々。接続詞の使い方は確かによくわかっていないところだったので、Term2に向けて、役立ちそうな参考書を日本amazonより取り寄せてみた。冬休みの間に1周はしたい(あと1週間しかないけど...)

 

即戦力がつく英文ライティング
日向清人
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ライティングでは他にGraphic Design Historyの論述式テストがあり、中間テストの時は英語の論述テストなんて初めてだし、文法ミス、スペルミスで減点されまくって0点になったらどうしよう...とかなり緊張していたけれど、インストラクターの寛大な心により文法ミス、スペルミスでは減点されず78%で返ってきてホッとした。

 

テスト勉強をしていた時は、かなり長文の瞬間英作文をしている気持ちで、長文をブツブツとテスト直前まで頭の中で唱え続けていたため、その瞬間だけ今ものすごく英語回路だなという感覚があった。

 

こんな感じで要点をまとめて連想方式で覚えるようにしていた。

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英語で論述試験なんて無理!と思っていたけれど、やってみればこれも恐れることはないのだなあという気持ちになった。

 

リーディング

そもそも何かを読む機会がほとんどなかった。あってもGraphic Design Historyのテキストブックと、課題の指示書くらい。なのでこれといった変化は特にないような。

 

スピーキング

完全ネイティブ環境となったことで、発話にものすごく反射力が求められるようになった。そしてスピーキングはまだまだだなと実感。クラスメートの中国人はコミュ力で英語力を乗り越えていったので、本当に見習いたい。

 

ただ、以前英語圏以外に留学した時に語学習得の果ての無さと、諦めたらそこで試合終了、根気強く、自分を追い詰め過ぎない程度に気楽にやるのが大事ということを学んだので、英語(特にスピーキング)については、焦らず行こうと思っている。

 

まとめ

カレッジに入る時は、本当にネイティブに混じってやっていけるのか、ついていけるのかと不安だったけれど、一応Term1はパスできたので、すべては壮大な慣れ、非日常も日常になる、杞憂は実地が塗りつぶすといった感慨を抱くに至った。Term2が始まればまた毎日が息継ぎをするのも必死な日々になるのだろうけど。

クラスメートについて

コースについて

今通っているグラフィックデザイン科に在籍している40名のうち、私を入れて5名が留学生で、残り35名がカナダ人となっている。カレッジの他のコースでは、半分以上が留学生という所もあるため、留学生の比率は他のコースと比べてかなり低い。

 

留学生の内訳は中国人(2)、インド人(1)、フィリピン人(1)、私となっており、日本語が通じない完全な英語環境で学びたいという人にとってはオススメの環境だと思う。(そもそもカレッジにいる日本人はかなり少ない)

 

それぞれの学生のバックグラウンドとしてはざっくり、高校から来た人3分の1、美術系の大学を卒業してきた人3分の1、その他(大学中退、数年働いてから等々)の人が3分の1といった印象で、年齢も様々。17歳から30歳半ばまでと幅広い。

 

既に美術系の学部を卒業してきた人も多いからか、入学時からものすごく絵が上手い人が多い。ちなみに、美術系の学部を出て、再度カレッジに入り直すのはカレッジの方が就職するにあたって実践的だからということらしい。

 

タームごとに1クラス20名のクラスメンバーがシャッフルされるかつ、固定の作業机があり休憩時間は皆自席にいるため話す機会が割とあり、全体的にアットホームな雰囲気だったのが意外だった。